Love Buddy 濃密な看病

神谷 幸弥(さや)

2019-02-17
恋愛ヒストリア
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女性が訪ねてきたことを聞いてから深刻そうな顔をしているM。女性との関係が気になるものの、知るのが怖くて彼に確かめることが出来ずにいた。

何やら考え込んでいるかのように、しばらく黙り込んでいた彼が重い口を開く。

悪い… ナースを呼ぶから、ちょっと外に出てくれ。
心なしか彼の顔色が悪く見える。

気分悪いの?

そうじゃなくて、その、小便…
思ってもみなかった言葉に拍子抜けしてしまった。

どうも様子が変だと思ってたら、そういうこと?
まだ歩いちゃダメなの?

歩いても良いんだけど、もう限界でトイレまで持ちそうにない。あの女のせいで行くタイミングを逃しちまった。
病室から出ようとした時に、ベッド脇に空の尿瓶が置かれていることに気付いた。

ナースを呼ばなくても私が取ってあげる。

な、何言ってんだよ… お前に、そんなこと…

お父さんが足の怪我で入院してた時にやってたから大丈夫。任せといて。

いやいやいや… いくらなんでも…

何、恥ずかしがってんの? 今更でしょ?
トイレでのことを忘れたの?
ブルブルと手を横に振る彼にジト目を向ける。

彼が反論してこないことをいいことに、ホットタオルとティッシュペーパーを用意し、ベッドの周りのカーテンを閉めた。

さ、横になって。

やっぱ、ダメだって…

さっさと横になる!
掛け布団を剥ぎ取り、狼狽える彼をベッドに押し倒した。

おいおいおい…

問答無用! さ、横向きになって。
有無を言わさず彼を横向きにさせる。

背中に枕を当て姿勢を安定させ、ガウンタイプ病衣の裾を腰上まで捲り上げた。露わになる彼の下半身。

あ… パンツじゃなくてT字帯だったんだね…
父親以外では別れた夫のものですら見たことがなく、恥ずかしさが込み上げてくる。自分でも頬が紅潮していくのが分かった。

ほら見ろ。無理すんなって。ナースを呼べよ。

ん、平気。大丈夫。頑張る。

そんな頑張るもんじゃねぇだろ。ああ、もう降参!好きなようにやってくれ。
T字帯の下に手を潜り込ませ、彼のモノをそっと掴み受尿口に導いた。ホットタオルで覆うと彼のモノが尿瓶の中で水音を立て始めた。彼の口から微かな呻き声が漏れる。

痛い?

あ…いや…ナースにしてもらった時と違って、何か変な感じ…ふぅ…
水音が止み彼が吐息を漏らす。

終わった?

あぁ…

ちょっと待ってて?
後から滴が漏れないように、ティッシュペーパーで彼のモノの先端部を拭き取るとビクンと動き「うっ」と短い呻き声が聞こえた。

あ…、痛かったかな?

痛いっていうより、他人に拭いてもらったことないから、なんつーか…その…
照れ臭そうに頭を掻く彼を見てホッとした。

コレ、片付けてくるね。

お前、手袋してなかったけど汚いって思わなかったのか?

ごめん、素手だったから気持ち悪いって思っちゃったよね?

そうじゃなくて、お前の手を汚しちまったから。

そんなの全然平気。ちゃんと洗うし消毒するから大丈夫だよ。あ、そうそう。もうパンツ穿いてパジャマタイプに替えても良いんじゃない?

そうだな。これだと股ぐらがスースーする。

じゃあ、コレ片付けたら、着替えの病衣を貰ってくるから待ってて。


病室を出て汚物処理室に向かう途中、自分が仕出かした事の重大さに気付く。

やり過ぎちゃったかも…。
ま、良いや… やっちゃったもんは仕方がない。

尿瓶の後始末をし終わる頃には開き直り、着替えの病衣を貰って病室に戻った。

お待たせ。着替える序に身体拭こうか?

お…おう…

さ、全部、脱いで?

お前、今日はヤケに…

ヤケに何?

何でもねぇよ。もう俺、腹括ったわ。
脱ぎ払った病衣の下から剥き出しになる彼の身体。逞しい筋肉質の身体に見入ってしまう。

お前、もしかして、見惚れてんのか?
これみよがしにポーズを決める彼。見透かされているようで癪に障った。

何、自惚れてんのよ。
頬を膨らませながら彼の身体をホットタオルで拭いた。

はぁっ… これでスッキリしたわ。

この中に、Mの家から適当に持ってきた着替えとかが入ってるから。
床に置き忘れていたボストンバッグを彼に渡した。

おっ、サンキュー!

足りない物があったら、明日、持ってくるよ。


いつ、俺が、来てくれだなんて言った?
頼んだ覚えはねぇよ!

それまでとは打って変わった冷たい彼の口調に、思わず肩がすくむ。

え…? 来ちゃダメなの…?

恐る恐る彼の顔を窺うと、冷たく凍っているかのような視線で、カーテンを通り越し、病室の入口付近を睨んでいた。


今回はこの辺で…

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