Love Buddy 開花された身体と掻き乱される心

2019年02月09日
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恋愛ヒストリア
普段から噂話には乗らず、自分から個人的な部分に立ち入ることを良しとしない性分の私には、Mが置かれているであろう状況が全く見えなかった。

あ〜、分かんないものは分かんないや。
グダグダ考えてたって仕方がない。

色々なことがあり過ぎたせいで心身共に疲れを感じ、テレビを見る気分にはなれず、入浴するのも億劫だった。時計を見ると午後の9時を過ぎており、まとわり付く疲弊感から逃れたくて眠ることにした。

Mの家は現代風に建てられており、古風な建築様式の私の家と違って寝室以外に眠れる場所は無さそうだった。寝室にはセミダブルベッドが1つ。その上にはMが今朝まで着ていたと思われる、スエットの上下が無造作に置かれていた。

計画性の無い突発的に決めた宿泊が故に、パジャマは所持しておらずMのスエットに着替えてベッドに身を沈め目を瞑った。

ベッドに横たわり目を閉じている女性
※イメージ画像/Pixabay

Mの匂いがする…。

瞼を閉じていると彼の腕の中にいるような錯覚を覚え、観察室でのことも相まって悩ましさを感じた。振り払おうと寝返りを打てば打つほど彼の匂いは私の中の雌の部分を刺激し、本能の赴くままに指は唇をなぞり手は彼に触れられた部分を覆っていた。

身体の奥がジンジンと疼き、手をあてがっていた部分の先端が自己主張するかのように硬く尖る。蘇ってくるホテルでの記憶。彼の硬くなったモノに触れた時のように、スエットの下半身に手が伸びる。伸ばした手の先に今あるのは彼のモノではなく私自身の秘部。脳裏で彼のモノと私の秘部が重なり合う。直に触れずとも分かるほど潤いが増していく秘部の中。

他の男は元より、自分本位の行為を強いていた別れた夫に対しても無かった身体の反応。秘部の潤いを感じながら、彼によって身体が開花されている、そう確信した。

もしかしたら彼が私の中に入ってくる日が訪れるのではないか、そんなことを思い巡らせながら、自ら秘部を弄り高みに導こうと下着の中に指を滑り込ませようとしたが、言いようのない虚しさを感じ手を下半身から離した。

あの夜の彼の気持ちが少しだけ分かったような気がした。

結局その夜は、彼の匂いによって湧き上がった淫らな高揚感を持て余し、悶々とした時を過ごした。


いつの間にか寝入っていたようで、電話の呼び出し音で目が覚めた。

はい。…Kです。

電話とはいえ、Mの姓を名乗るのは照れくさかった。

「あ、奥さんですか?…」
電話は病院からで内容はMが観察室から一般病室に移ったという内容だった。

時計を見ると時刻は午前10時近く。

わっ!もうこんな時間!

急いで顔を洗い、Mの着替えと会社のロッカーに入れてあった彼の荷物を持ち玄関へと向かった。鍵を外しドアを開けると同時に見知らぬ女性が玄関に入ってきて、まるで品定めでもするかのように私を凝視した。

失礼ですが、何方様でしょうか?

「あ、家を間違えたみたい」
そう言いつつも舐めるような視線を浴びせる女性。

あの…
今から出掛けなきゃいけないんですけど…

「あら、私ったら…嫌だわ…。こんな娘がねぇ…」
意味ありげな言葉を残し女性は立ち去っていった。

今の女の人…何だったんだろ…?
そんなことよりも病院に行かなきゃ…。

急いで車に乗り込み病院へと走らせた。


病院に着き院内の案内図で位置を確かめ駆け足で向かい、息せき切ってノックもせずにMの病室のドアを開けた。

ごめんね、M。遅くなっちゃった。
え…?…う…そ…

目の前の光景に声を発することが出来なかった。

例の女性社員がMの唇に自身の唇を重ねようとしており、Mの両手が女性社員の両肩を捉えている。

心の中で声にならない叫び声があがる。

ねぇ、M…
貴方、彼女を受け入れるの?
それとも、誰に対しても同じなの?
もう、私は必要ないの?


今回はこの辺で…

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神谷 幸弥(さや)
Posted by 神谷 幸弥(さや)
頑張らない人生を生きる現実思考の楽観主義者。
歯に衣着せぬ性分。B型。
三大モットー【本気・根気・能天気】
視覚異常を抱えた福祉手帳所持者。
就労継続支援A型事業所にて勤務。

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